「この前きれいにしたところなのに…」抜いても抜いてもきりがなく生えてくる雑草にうんざりしてはいませんか?
除草剤や道具を使って効率的に駆除する方法もいいのですが、そもそも草が生えてこない方法があれば取り入れたいですよね。
今回は生えた草の駆除方法から一歩進んで、雑草の繁殖を抑える5つの方法をご紹介します。
「おしゃれなお庭にしたいけど、やるべきことがわからない」「雑草対策に時間をとられるのはもううんざり」「費用はあまりかけたくない」というひとは参考にしてみてください。
雑草を防ぐ効果的な5つの方法とは
「ステップ1」で除草のあと地面を平らにならしたら、これからご紹介する「ステップ2」の作業にできるだけすみやかにうつります。
理由は種がすぐ飛んでくるから、です。
より効果が高くなる事前準備について、気になる方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
下準備は念入りに
せっかく苦労して雑草にいなくなってもらったわけですから、また新たな種が降り立つ前にしっかり覆って繁殖を防ぎましょう。
ふりだしに逆戻り、は避けたい!
・防草対策その1 防草シート
・防草対策その2 砂利、タイル、レンガ
・防草対策その3 グランドカバープランツ
・防草対策その4 固まる土
・防草対策その5 消石灰
防草対策その1 防草シート
防草シートとは草取りやそのあとの処理などの手間を最初からかけないで済む(または大幅に軽減してくれる)便利なもの。
一度敷きこめば、除草剤を撒かなくても長期間効果が持続する安全で理想的なシートのことです。
防草シートを敷き込むと日光が遮られ、雑草は格段に生えにくくなります。
防草シートは雑草と長期的に付き合うためのマスト商品といっても過言ではありません。
うちは敷いて1年経過しました(遠い目)。効果テキメン!あのときは作業中どんだけ蚊にさされたことか。
さては春先にはりきって除草したあと放っておいたな?
ざっつらいと。夏の雑草最強!虫がいっぱい!
選ぶ時のポイントは「価格」「素材」「耐用年数」です。
大雑把に言うと、安いものは「織密度が低くて表面の織目が不均等」。
つまり繊維のスキマから日光が入って雑草が生えてきます。
また織目のムラが紫外線や気候の影響を受け凸凹縮みとなり、引っ張られた「押さえピン」の穴がひろがって破れることがあります。
高気密で厚手のシートは雑草の突き抜けがなく、そもそも遮光性が高いため地面に潜んでいる種が発芽できません。
一度敷くと耐用年数は10数年、使用状況によっては半永久的に効果が持続しますがその分価格は高くなります。
だよね~。 仙人わたしこれほしい!
耐用年数を重視するならこちらの商品がおすすめです。
興味のある方はご覧ください。
ふむ。その前にじゃ、去年敷いた防草シートの調子はどうじゃな。
い、いいけど…。ちょっと風でめくれてハタハタ~ってなってたからさっきピン打ち直してきました!これでヨシと。
お前さん、さては目張りを怠っておるな。いくら固定ピンでしっかり止めても、強風が吹くとスキマからの風をはらんでハタハタ~っとなるんじゃ。お前さんが買ったのはこれじゃろ。
なぜそれを!!って我が家の物置から出してきただけなのでは?
クルクル―っとな、ふむ、あと25Mも残っておる。「まだまだあるねんけど、どうしよう。さっきめくれたシートの下のぞいたら、スギナがわっさり生えてきてたわ(見なかったことにしよう)」とか思っとらんか?
コスパがよく手に取りやすい価格帯のものでも、次のことに注意して正しく使えば十分な対策になります。
・シートの重なりは20~30センチと余裕をもたせる
・抑えピンは説明書の指示にしたがいこまめにうつ
・目張りテープを張る
・補修テープなどでメンテナンス
これで耐用年数かそれ以上はちゃんと効果があるはずじゃ。
抑えピンなどの資材を節約(?)してブロックや石などの重石をしているかたもなかにはいらっしゃいますが、周辺に土が溜まり雑草のコロニーになってしまうのでやめたほうがいいでしょう。
色は黒っぽいものほど効果が高いですが、無機質で殺風景なイメージのため好みが分かれるかもしれません。
ほかにアースカラーの緑や茶色、色だけでなく機能的にもさまざまあり、ラインナップは豊富です。
対策面積が広いひとは、予算を基準に選んでみてもよいでしょう。
道路や線路の近くでシートを敷くときは慎重に行うべし。風であおられたシートが線路に飛ばされて巨額の損害賠償を請求され…なんて考えただけでゾッとするのぅ。。
防草対策その2 砂利、タイル、レンガ
砂利やタイルを地面に敷き詰めるのも方法のひとつです。
ここでのポイントは必ず事前に防草シートを敷きこんでから行うこと。
この「防草シート+○○」の考え方は、プロの業者さんに依頼しても施工を勧められる雑草対策の基本です。
砂利やタイルのスキマに種が落ちるとまた雑草は生えてきますが、シートのおかげで根が地中に張らないので簡単に抜けます。
レンガは、価格が安くナチュラルな見た目から利用するひとも多いですよね。
しかしレンガは水分をたっぷり吸収し、そのあとは乾きにくいために注意が必要です。
理想のお庭づくりの雰囲気づくりにぴったりのこのアイテムは、ツルっとしたタイルなどとは違い、表面の凸凹や内部の空気穴がカビや胞子の絶好の棲みかになりやすいのです。
黒カビが生えて見た目が悪くなったり、苔むすと見た目にはムードが出ますが滑りやすく危ないので、人の往来が多い場所ではおすすめしません。
防草対策その3 グランドカバープランツ
グランドカバープランツ、つまり 地面を覆う植物のことです。
芝生やクローバーなどがお馴染みですね。
グランドカバープランツは地表を横方向に伸びて被覆し、雑草の種が進入するのを防ぎます。
ですからなるべく葉のスキマが少なく、密に茂る種類を選ぶのがポイントでしょう。
植えてから育つまでの期間に雑草が台頭してくるとこちらの対策に別の手間とストレスがかかりますので、やはりこの場合も防草シートや専用シートなどとの併用がおすすめです。
グランドカバープランツを植えつける手順は次のとおりです。
本サイトのお約束としてこの段階では必ず「ステップ1:除草」を済ませたあと、土を平らにならしておきます。
除草の詳しい方法について、まだご覧になっていないかたはこちらの記事を参考にしてみてください
除草のあとの草を取り除くこともお忘れなく
①防草シートを敷き30~50㎝以上の間隔を開けてお好みのグランドカバープランツを植える場所にチョークでT字型の印をつけます。
②ハサミで苗のポットが適度にはいる10センチ程度の切り込みをいれます。
大きすぎると雑草が生えたりグランドカバープランツがシートの下に伸びひろがってしまいます。
このあとの作業はしにくいかもしれませんが、ここでは切り込みは小さめに。
③切り込みを開け、移植ごてで苗を植えこむための穴をほります。
④苗の種類に応じて肥料をいれます。
⑤ポットから苗を取り出し根を痛めないよう軽くほぐして植え、苗の土とシートの高さが同じになるように土をなじませます。
⑥開けた切り込み部分のシートを閉じ、シートの下の土にまで行きわたるようしっかり水をやり完成です。
今年は休耕田で芝桜にチャレンジしようと思ってます。
防草対策その4 固まる土
「固まる土」は土にセメントや接着剤等を混ぜたものです。
土を均等に3~4センチほどの厚みにならし水を撒くと数時間で固まるという利便性に、1平米あたり2500円(約600円×4~5袋)で施工できるというコスパのよさも加わり、興味を持つひとも少なくありません。
ですが「一定の厚みで均等にならす」、、、これが相当難しい。
広い範囲に施すときは一度に一気に作業しないと色味に差がでたりムラに固まったりしてしまいます。
固まる土は衝撃に弱く、踏んでヒビが入るとそこから雑草が顔を出しあとは順次ボロボロと崩れる原因になります。
前述のレンガと同様、カビや胞子の棲みかになって黒カビが生えるというケースも見られるため、慎重に施工しなければなりません。
作業に自信がないひとは、プロの業者に相談してから施工することをおすすめします。
やったな~私も。2万円くらいはかけたよね。ケチって施工したせいで結局スギナの花壇になっちゃって、後片付けが大変だったことしか覚えてない。
(↑ クワで叩き割ったあと穴を掘って埋めた)
固まる土は施工は簡単ですが、撤去したあとは建築廃材として処分します。
自治体によっては粗大ゴミとして回収してもらえることもあるようですが、基本的には業者にお金を支払って回収してもらうことになります。
ですからやってみようと思ったかたは施工前に自治体に問い合わせて、あとの処分の方法やかかる費用についてよく調べてから実行することをおすすめします。
防草対策その5 消石灰
消石灰とは水酸化カルシウムのことで、石灰石を加工した粉末です。
運動会で馴染みのやつじゃよ
消石灰は強いアルカリ性のため酸性の土壌を中和したりアルカリ性にしたりすることができます。
この消石灰を土に混ぜこむと雑草対策になる、と耳にしたことはありませんか?
雑草の種類や性質は多種多様で、中性やアルカリ性の土壌を好むものも多くあります。
そして庭によく生える「スギナ」や「オオバコ」は酸性を好みますので、土壌が消石灰の働きでアルカリ側に傾くと、これらの植物の繁殖を抑えられるのです。
ですから消石灰を雑草対策に利用するときは、生えている植生をみて適宜行うのが正解です。
すべての雑草に効くというわけではありませんから「防草対策」というよりも、作物を育てる際の土壌改良剤であることを念頭においておきましょう。
ま、日本は雨が多い国じゃから、消石灰まいてもそのうちまた酸性になってしまうんじゃがの~
ここまで紹介した5つの方法は、効果もコストも異なります。
どの方法を選ぶか迷ったら対策の結果自分が求めているものが何かを考えてみてください。
たとえば「雑草の繁殖を抑えて、お庭をおしゃれにみせたい」というひとは、防草シートの上に砂利やバークチップなどを併用してみる。
「とにかく雑草を抜くのが面倒、対策した後はしばらく何にもしたくない!」というひとはシンプルに防草シートを敷いて様子をみる。
この方法は見た目は無機質ですが、刈払い機を使うと小石が飛んで危険な場所やスギナだらけで手に負えない場所にはおすすめです。
防草シートを敷いて、時々ほうきでサッと掃くだけ。
これ以上ラクなことはないと私は感じています。
この場合使用するシートは紫外線に強い頑丈なものを選びましょう。
馴染みカラーのベージュもおすすめです
そして器用で丁寧な作業に自信があるひとはコスパと効果が期待できる固まる土を、繁殖するスギナに手を焼いているなら消石灰を活用してみるなど、いくつかの方法を組み合わせてみるのもいいと思います。
自分にあった方法を見つけて毎日をより暮らしやすく、ゆったりした気持ちで過ごしたいものですね。
続く【雑草対策ステップ3】では、場所ごとに効果的な雑草対策をちょこちょこメンテナンスの方法から広い対策面積に効果的な草の刈り方までまとめてみました。
本記事とあわせて参考にしてみてください。
とびきりラクな雑草対策の3ステップ完結編はコチラです!
コメント